島根県石浜田市にある工房 かわひら「神の国から」
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手すき紙職人の一年 秋

8月 楮の脇芽とり

暦の上では秋とはいえども夏真っ盛り。

千葉県の房州うちわとコラボしたしまねっこうちわを出雲大社前でしまねっこが持ってるよーというニュースがやってきました。おかげさまでしまねっこうちわは地元の道の駅夕陽パーク三隅や松江の島根物産館などでも人気なようです。

今まで通りの半紙や和紙だけではなかなか売れないのが実情で、いろんな人との協力しながらより多くの人に石州和紙の良さをわかってもらおうと努力しています


和紙会館では、神の国から紙のくつも展示しています。

さて、鎌を持って勇ましく山にでかけているのは、これから地元の人たちが育てている楮の脇芽を取るためです。紙の原料として使いやすい楮の木のためには脇芽とりというのは重要な作業で、暑いさなか手作業で脇芽と取っていきます。



9月 米の収穫

秋になり、稲刈りをしました。この辺りは稲刈り後は天日干し。はぜほしをします。最近は全国的に乾燥機を使うところが多くなっているそうですが、やはり天日干しをした米のほうがおいしいと聞きます。


稲をまとめてくくって稲木にかけていく作業はもちろん手作業です。でも、太陽にあてることによって旨味が増すそうですし、手間暇かけることにはもう慣れています。この時期は家族総出で作業をします。

籾摺りも保管も紙漉き工房で行うのでこの時期は、体験などのお客様には対応できません。


10月 

トロロアオイの花が咲きました。(9月から咲いているのですが)

紙漉きで使うネリは、この根から出るの粘液を使います。花が咲き終わると、根がどんどん太くなります。するとようやく収穫です。

 

和紙会館では日本画用100号和紙を若手職人で漉きました。とても大きいので一人では漉けません。

1年でもこのサイズの紙を漉くことはあまりありませんので、技術習得には貴重な機会になっています。

 

石州和紙で日本画といえば地元出身の石本正先生。和紙会館の向かいにある浜田市立石正美術館では、多くの作品が収蔵されています。

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